ぼくらの家ラボ

間取り

2021.12.15

必見!トイレの設計小技集

トイレって、普段から使っているけど、そんなに不便なことってないんじゃないの?
当たり前にやっていることだし。

そんなことないニャよ。
同じ1帖のスペースでも、設計士の小技を使えば今まで気づかなかったような、痒い所に後ろ足(手)が届くニャ。

トイレは毎日使用しますよね。
それだけに当たり前のように使用していることで、実は気付いていない不便さがあります。
そこで今回は、一級建築士によるトイレの設計小技をいくつかご紹介させていただきます。

トイレを計画するときのポイント

重要なポイントは音・視線・動線

トイレを計画するといっても、問題点が分かっていなければ工夫の仕方も分かりませんよね。
設計経験豊富な一級建築士によるとトイレの計画ポイントは、「音・視線・動線」だということです。
どういうことか具体的に紹介していきます。

トイレの音問題

リビングや寝室などの居室側はできれば避ける

まずは音です。
リビングなどの家族が集まるスペースにドアを設けると音が聞こえます。
ドアは廊下などの人がいないスペースに設けるといいでしょう。
また、ペーパーホルダーも壁を伝って振動し「カラカラ」紙を巻き取る音が聞こえやすくなります。
リビングや寝室などの居室側はできれば避けて設置しましょう。


トイレの視線問題

少し奥まらせたり、扉を側面に移動したりする

つぎに視線です。
人からトイレの中が丸見えになると恥ずかしいですよね。
玄関を開けるとトイレの中が丸見えや、リビングから丸見えだと使いづらくなってしまいます。
少し奥まらせたり、扉を側面に移動したりすることで少しでも見えにくくすることが出来ます。

トイレの動線

将来のことも考えて計画する

最後に動線です。
トイレは基本リビングがある階に設けましょう。
一番家族が集まるところにないと大変不便です。
更におすすめが、寝室のある階です。
20代や30代ではあまり感じないかもしれませんが、年を経るにしたがって夜中にトイレに行きたくなります。

階段があると目が覚めますし、踏み外してけがをする恐れもあります。
長く使っていただく家だからこそ、将来のことも考えて計画しましょう。

トイレスペースの有効活用

1帖あれば色々できちゃう

一般的にトイレのサイズは1帖ほどが多いと思います。
1帖のスペースだったら便器を設置したら終わりじゃないのと思われる方が多いのですが、実は1帖あれば色々なことが出来ます。
奥行きを利用するなら便器を少し手前に設置し、棚を設けるだけで立派な収納スペースになります。
それを壁囲めばニッチ収納にもなりますし、間接照明を仕込むことも出来ます。
入り口の扉も少し控えれば扉の開閉時に人と干渉しにくくすることも出来ます。

横幅を利用する

スリムなカウンターや手洗いを設置。

横幅を利用するなら、スリムな手洗いを設置することが出来ます。
手洗いの奥行きには注意が必要ですがセットでカウンターを付けるとさらに便利です。

高さの利用する

上部収納や棚を設置

最後に高さの利用です。
窓の上部に棚を設置すると上部収納になりますし、入口の扉の上に棚を設けることも可能です。
間取りを考える際に重要なことですが、高さを活かして立体的に考えると、思いもしなかったところを有効利用することができたりします。

トイレの換気方法は換気と窓ならどっちがいい?

計画換気のため、換気扇がいい。

トイレの質問でよくあるのが、トイレの換気をする際に換気扇か窓どちらを使う方がいいのかという質問です。
結論から申し上げますと、換気扇です。
何故、換気扇なのかということですが、新しい住宅では計画換気といって24時間家中を換気して、2時間に1回空気を入れ替える換気設備を設置します。
その際に窓を開けていると、換気扇から出た空気が窓から入ってくるというショートサーキットという現象が起きてしまいます。
ですので、開けるのは掃除の時程度にして、それ以外は計画換気のために窓は閉めておきましょう。

トイレは毎日何度も利用する

計画する際に活用してみてください

トイレは毎日何度も利用するものですよね。
計画する際は色々なことを考えて設計する必要があります。
今回の内容も計画する際に活用して、少しでも使いやすいトイレになるように考えておきましょう。

  • トイレの計画ポイントは、音・視線・動線。

  • トイレの空間を有効活用すると使いやすくなる。

  • 少しでも使いやすいトイレになるように考えてみよう。